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9/3(土)勉強会~善元先生より皆様へ投げかけ③ 【「子どもたちは筋肉モリモリ,力瘤だらけのやせ細った人間」になるのでは?】

中教審より「2016.8.1審議まとめ案」が公表されました。
こちらに関して、9/3(土)勉強会のメイン講師にお招きする善元先生より、勉強会後半で議論していくにあたり
投げかけがありましたので、ぜひご覧下さい。

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 私は1973年以来,東京都の公立小学校の教員として34年間勤務してきました。その間10年に一度の「学習
指導要領」に3回立ち会い,その都度教育内容が大きく変化した体験があります。
 前回(2008年)はグローバル化時代で,教育もグローバルスタンダード(国際標準)が求められ,主にPISA
の学力を中心に教育改革が推進されました。そして今回の「資質・能力論」, これは従来の学習指導要領を
根本的に変えるものだと考えています。
  今回,中教審「2016.8.1審議まとめ案」を手にしたとき,教育現場では極めて深刻な困惑や戸惑いを感じるの
ではないでしょうか。かつて教育現場にいた者の視点で私見を述べます。


【「子どもたちは筋肉モリモリ,力瘤だらけのやせ細った人間」になるのでは?】

  2008年の学習指導要領改訂を受けて,2011年は小学校・2012年は中学校の教科書の内容が大幅に増えました。
ある教科書会社では中学校の教科書が全科目通して1000ページ近くも増えたと聞きました。詰め込み教育復活
と言っても過言ではないかもません。そして今回の「資質・能力」提言は,主に「生きる力」の理念ですが,
ほかに「資質・能力」様々な提言があります。

*「課題探求能力」「課題に総合的な判断のできる力」 (『21世紀の大学像と改革方策』1998年)
*「人間力」「社会人基礎力」 (内閣府「人間力戦略研究会」2003年)
*「社会人基礎力」産業人材の観点 (経産省「社会人基礎力に関する研究会」2006年)
*「学士力」教養を身に付け市民の行動できる力 (中教審『学士課程教育の構築に向けて』2008年)
*「基礎的・汎用的能力」・「人間関係形成・社会形成能力」・「自己理解・自己管理能力」・「課題対応能
   力」「キャリアプランニング能力」 (中教審『今後の学校のキャリア教育』:2011年)

 これらは思いつくまま列挙したものですが,様々な力のオンパレードに,子どもを力瘤だらけにしようとして
いるのではないかと,困惑しております。
 実に現代の子どもは実に様々なことが求められていますが,私たちは目の前の子どもにこのような力をつけるた
めに教育実践を行っているのでしょうか。これらの「力」を付けることは子どもにとって重要なことなのでしょう
か。これらは人にとって必要な「力」なのか,それとも社会にとって重要な「力」なのか。様々な疑念が尽きませ
んが,皆様のお考えはいかがでしょうか。お聞かせいただければ幸いです。

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ご意見や善元先生へのご質問がありましたら、教師力養成塾宛てにメールを戴ければと思います。

※第7回「学習する空間づくり」勉強会詳細
こちら