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文部科学省が生涯学習の中間まとめを公開(10/7)

文部科学省は10月7日,生涯学習の現状と課題,今後の方向性に関する中間まとめを公開しました。
以下,「中央教育審議会生涯学習分科会学習成果活用部会中間まとめ」より抜粋(文部科学省HP)

① 生涯学習をとりまく状況
*人口の自然減と社会減の進んだ地方では,地域のコミュニティの消滅の危機に直面している。
*高齢者も含め一人一人が生き生きと自己実現を図りながら,その学習成果を適切に活用して社会参画するといった地域社会の自立に向けた取り組みがこれまで以上に必要となっている。

② 課題
*学習機会を通じた成果には,学校教育,公民館等の講座や大学等の公開講座,ボランティア活動の参加など様々な学習機会を通じた成果が含まれるが,そうした成果を評価し,社会的に通用させる方策が不十分
*「生涯学習パスポート」などの形で学習・活動履歴を記録することが提案されてきたが,学習者自信による記憶の正確性や信頼性の確保などの課題がある。
*公民館などにより提供される講座は,全体的には教養に関するものが多く,地域課題の解決に関する学習機会が十分に提供されているとは言えない。また大学等による公開講座は,社会貢献活動の一環として行われているが,地域の課題の解決を目的とした講座の開設は未だに一部にとどまっている。

③ 今後の方向性
*地方自治体と大学等との連携を図ることにより,実践的な課題解決型の講座等の充実が図られるようにする。
*他者に対して信頼性のある学習・活動成果の証明を行えるようにするため,「生涯学習パスポート」等の取り組みに対して,学習機会提供者や検定試験実施団体の協力を得る。あわせてICT(情報通信技術)を活用し学習・活動成果を適切に記録・管理・運用する仕組みを新たに構築していく。

生涯学習というと,個人の自己研鑽や自己実現のために行う学習活動というイメージが強かったのですが,社会のニーズとして地域社会の問題解決が求められていることを強く意識しました。グローカル化が求められる潮流の中で,地域社会への貢献として多くの大学が「公開講座を実施する」,「社会人入学者を受け入れる」,「教員を外部でも講座講師や助言者,各種委員として派遣すること」等に取り組んでいます。しかしながら大学の公開講座において「地域課題解決系」(地域リーダー育成,地域学等)講座は全体の講座総計の1.9%とまだ取り組みが十分とは言えない状況のようです。大学における地域連携の際の課題についても,「大学側の人手・人材が不足している」との回答が70.3%と最も高くなっています。また「地域との連携が学内に浸透していない」との回答も34.5%と高かったのが気になりました。「全員参加による課題解決社会」を目指すには,私たち一人ひとりがその意識を持つことが重要になると思います。学びや体験・活動の場の整備や充実,コミュニティの形成に向けたネットワーク化など今度の方策に期待しています。