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寺脇先生の教育論≪寺脇研先生の教育論≫【第25回】子どもたちには「好きなこと」を聞く

 私は子どもに話しかけるとき,たいてい「あなたは何が好きなの?」「あなたは何がやりたいの?」と尋ねることにしています。そうすると,こちらの好奇心が伝わるからだろうか,子どもは生き生きと答えてくれます。「何が好きで,今こんなことをやっていて,将来はこうしたいのだ」などと話してくれるのです。

 

 よく「得意な勉強はなに?」「学校の先生はどんな人?」「お父さんやお母さんは何をしている人?」などと尋ねている人を見かけますが,子どもにとってはあまり面白い話題ではありません。勉強の話なんかしたくないし,先生や親のことも何と答えていいか分からないからです。それよりもその子どもがしたいこと,好きなことを聞いてほしいのです。

 大人の場合もそうでしょう?いきなり「どこの学校の出身ですか?」「会社は一部上場企業ですか?」なんて聞かれても,あまり気が進む話題ではないのではないでしょうか。

  かくいう私もそうですが,ともすれば大人は忙しいことを理由にいろいろなことから逃げてしまいがちです。確かに仕事もあれば,つきあいもあります。それぞれがさまざまな事情を抱えて忙しくしているでしょう。でも,子どもの前で「忙しい,忙しい」とばかりいってはいませんか?いわないまでも,ブスッとふくれ面をしてはいませんか?

 子どもから「大人って何か楽しいことがあるのですか?」と聞かれてぎょっとしたことがありますが,大人だって,本当は楽しいことがあります。その楽しいことを子どもに伝えてみましょう。子どもに分かるはずがないと思わずに話しかけてみてください。きっとそこから豊かな双方向の会話が生まれてくるはずです。