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寺脇先生の教育論≪寺脇研先生の教育論≫【第23回】子どもたちを見れば,すべてが分かる

文科省時代,私のもっとも楽しい仕事は学校を訪ねることでした。地方の教育委員会で働いていた頃はとくに頻繁にあちこちの学校を訪ねました。いずれも楽しい経験でした。

 

訪れる学校で必ず見学する場所は,保健室と図書室。

保健室では部屋の様子を見て,養護教諭の話を聞きます。図書室も雰囲気を見れば,そこの学校の子どもたちがどのくらいの本を読んでいるかがよく分かります。そして,もちろん子どもたちや教師とできるだけ多く話をします。子どもは自分の親には心配をかけたくなくて,「学校が楽しい」と嘘をつくこともありますが,知らないおじさんやおばさんには,かなり正直に話してくれるものです。

素顔の学校は授業参観日には見られません。それよりもっと普段の学校の様子を見てほしい。自分の子どもが学校でどんなふうに過ごしているか,何を学んでいるか,学校に実際出向いて観察してみて初めて多くのことが見えてきます。

 

あるお母さんが印象深いことを話してくれました。「よい先生か悪い先生か見分けるのは簡単だ。子どもたちの眼差しをみればいい。子どもたちの眼差しをみれば,その先生がどれだけ信頼されているか,好かれているか,よい授業をしているかが分かる」・・・・・・と。

クラスの雰囲気がどうかは,子どもたちの集合写真を見ても分かります。子どもの身体が触れ合ったり,重なったりしていればいいクラスです。笑顔を作っていても子どもたち同士の身体が離れていると要注意。子どもたちを取り巻く状況を知るには,一人ひとりの子どもの様子を見ることです。