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寺脇先生の教育論≪寺脇研先生の教育論≫【第15回】子どもたちに、オーダーメイドの教育を

2002年、2014年の学習指導要領改訂で全体的な授業時間数と学習内容が増加しました。

学習指導要領が指示する内容は「最低基準」と定められているわけですから、これに達しない

子どもたちはすなわち「落ちこぼれ」となりかねません。

習得すべき内容の最低ラインが引き上げられれば、その分だけ「落ちこぼれ」が増える理屈です。

 

「落ちこぼれ」を救うには、習熟度別の授業をより一層徹底するしかないといえます。

「落ちこぼれ」ないしそれに近いレベルの子どもたちは、教師が一人ひとりの子どもの様子をよく

見て、一人ひとりに何が最善か考え、実行していくしかありません。

一人ひとりの教師が同僚とともに自らのできる範囲で、精一杯頑張ってみようという形で実行して

ほしいと思います。

大変な負担になりますが、それこそ教師本来の仕事ではないでしょうか。

 

87年の臨時教育審議会答申が、明治以来の日本の「画一・平等教育」に転換を迫り、2002年の

学習指導要領より教育の個別化が進んでいます。

今日求められているのは、オーダーメイドの教育です。私立学校に人気がある理由も、根本的には

そこに行き着きます。

 

学習指導要領は所詮は既製服。

公立学校でも、習熟度別授業などでオーダーメイドの教育を行うことができます。最終的には学習

指導要領などに縛られずに、目の前の子どもの「生きる力」を育むことが、教育の理想なのです。

 

一部自治体では、当該地域の置かれた環境にあわせて、独自の教育に取り組んでいます。そのような

地域では学習指導要領改訂もあまり大きな意味がないでしょう。

高校は都道府県が責任をもってやっていき、小・中学校は市町村が責任をもってやっていく、そうい

うふうに地方分権が徹底した暁には、学習指導要領は不要になり、ひいては初等中等教育において

文科省が不要になる日が来ないとは限らないと、私は思っています。