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寺脇先生の教育論≪寺脇研先生の教育論≫【第11回】「学校・地域・家庭の理想的な関係とは

私たちは学校、地域、家庭の関係を並列的なものとして理解しがちですが、それは誤りで、地域という大きな枠組みの中に学校と家庭が含まれる、とみる方が正確です。

学校の教師も親も、大人はすべて地域に属しており、学校も家庭も地域とダブった存在として成立しているのが普通なのです。

そうであるならば「最初に地域ありき」と考え、教師も親も同じ地域住民としての意識をもち、すべての地域住民で子どもたちを見ていこう、という前提を共有したうえで、家庭は親が、学校は教師が責任をもってやっていくというのがいいのではないでしょうか。

 

このような考え方で地域の教育力をアップすることができれば、学校は自然にスリム化していくでしょう。

学校の力は大きくなりすぎました。学校をスリム化するのは教師を楽にするためではなく、子どもが「生きる力」を身につけていくためにはそうした方がよいからなのです。

子どもの「生きる力」は、家庭、地域、学校の3つの力がバランスよく合わさったとき健全に育まれるものであるからです。

 

学校での部活動の代わりに、家庭や地域でスポーツ活動ができる場を作る。学校の遠足を減らして、家族でのピクニックや子供会やPTAが主催する地域行事としてのキャンプを増やす。そうすれば子どもによっての学習チャンスは減ることなく、学校はスリム化できると考えています。

行政も、その方向で家庭や地域の教育力向上を支援することが不可欠です。その場合は、学校教育を担当するセクションではなく生涯学習や社会教育を担当するセクションが、その地域の実情にあわせて支援していくことを心がけるのが大切になってくるでしょう。

その意味でも「放課後子ども教室」など、さまざまな形で展開され始めた、地域での子どもの学習の場づくりには大いに期待しています。