教育関連記事
寺脇先生の教育論≪寺脇研先生の教育論≫【第1回】これからの時代に求められる学力とは?

私は、本当の学力とは知識の量ではないと思っています。現代は今日身につけた知識が明日にはまったく役に立たなくことが起こり得る激動の時代です。その変化に柔軟に対応できる思考力や応用力、コミュニケーション能力やリテラシーなど「PISA的な学力」こそが今の時代、そしてこれからの時代に求められる学力だと考えています。

 

子どもたちに本当に必要な学力を身につけさせることが教育の大きな目標のひとつだったとしても、それは短期間の到達度を競うものではないし、すべての子どもがひとつの物差しで測られるべきものでもないのです。本質的なことをいうと、一斉テスト方式で学力を測ることにそもそも意味があるのでしょうか。学校や先生が、子どもたち一人ひとりをよく見れば、テストに頼らずともその子の学力を把握できるはずであり、足りないところやもっと伸ばすべきところがおのずと見えてくるでしょう。

 

学力テストの結果よりも生徒本人をしっかり見る方が、トータルにその人間のことがよく分かるのではないでしょうか。

子どもをよく見て、よく観察して下さい。

少子化により今は子どもひとりに対して大人が約8人もいる社会なのだから、子どもという存在がどう育っていくのかということを一生懸命に考えて欲しいと思っています。

 

 

※PISA調査とTIMSS調査について

PISA調査:経済開発機構(OECD)による国際的な生徒の学習到達調査のこと。15歳の生徒を対象に、読解力、数学知識、科学知識、問題解決を調査する。読解力や思考力に中心をおいた学力調査となっている。第1回調査は2000年、以後3年毎に調査を行っている。

TIMSS調査:国際数学・理科教育動向調査(TIMSS)とは、国際教育到達度評価学会(IEA)がおこなう小・中学生を対象とした国際比較教育調査のこと。知識中心のテストで日本は長く「世界一」の座を占めていた。なお調査は4年毎に行われている。